気がつけばチェーン店ばかりでメシを食べているー村瀬秀信

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雑誌「散歩の達人」の人気エッセイ。吉野家、王将、牛角日高屋・・・35店のチェーン店を、褒めたり褒めなかったり、崇めたり崇めなかったり。

雰囲気のいいお店! 知っています! 美味しい定食屋! よく行きます! センスのいい個人店! お任せください! 高級店? たまには行きますとも! だけど、違うのです。僕は気がつくとチェーン店にいます。いつも。いつも。

このタイトルを見て、「そうだ」と思わない人、このご時世にいるんだろうか・・・。喫茶店やカフェに行くとき、足はチェーン店に向いている。私はタバコ嫌いなので、禁煙であるという理由でスタバによく行く。悪いことをしているわけじゃないのに、チェーン店に入るというのは、なぜかほんのちょっとだけ後ろめたいような気持ちがある。そして、チェーン店に入るとき、勝手知ったるもてなしに、なぜだかすごく安心してしまう。

この本は35店のチェーン店を食べ解いている。かなりふざけてみえる。だけど、よく考えたらおかしいよね…というところに企業の経営戦略まで踏み込んでツッコミをいれたり、それでいてライターというよりあくまでも客の目線であれこれ書くのがおもしろかった。そして著者が各チェーン店で泣き笑い、そして単行本発売から文庫化までの間に家族を作り、ファミリーレストランにファミリーで行くようになった様子は、さながら一人の男性のドラマを見ているようだった。(それを期待して読まないように)

あとイラスト(サカモトトシカズさん)がとにかく下世話な感じがあっていい。公共交通機関で読んでいると、おじさんやサラリーマンたちがちらちらのぞき込んでくるのがおもしろかった。うんうん、わかるぞ。